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Aroused magic 3

俊×蘭世 中学時代 若干脚色あり

Atoused magic 2の続きです







「冷めちまったかな…?」

「あ…入れてくれたの?うれしい☆冷めててもいいよ。今、私ホカホカだから☆」

そういってニコリとほほ笑んだ蘭世は俊の手からコップを受け取った。

蘭世がクルッと体を反転させると髪がフワリとなびく。





まただ…





シャンプーの香りが俊の周りを包み込む。

いつも自分が使うシャンプーの香りのはずなのに、なぜ、こうも違うんだろう…。

甘くて、さわやかで…そしてどこか少し艶やかで…

女に興味がないだなんてのたまっていた自分が

ただのフツウの男だったということを嫌というほど思い知らされる。

本人は特にそうしようとしているわけではない。

いや、むしろ、

蘭世の中にいるもう一人の蘭世が、まるで知らず知らずのうちに

俊に魔法をかけてしまっているような、自分が彼女の魔法に落ちてしまっているような

そんな気さえしてくる。



女が持つ、男を惑わせる魔法ーーーーーー。。。



以前ジムの先輩である小関がそんなことをニヤニヤしながら俊たちに説き伏せていた。





ーーー計算のない女が持つ魅力ほど危険なものはねえぞーーーーー





その時の俊には今一つよく理解できていなかったが、たぶん…

こういうことを言うんだろう。

目の前にして初めて気づく。

その危険を、自らが導いてきてしまったことを…。

俊に背を向けたその背中を、思わず抱きしめたくて仕方がない。







「うん、おいしい。そんなに冷めてないよ」

蘭世がそういってこちらを振り向き俊は思わずのけぞった。



(び、びっくりした…)



俊の若干ひきつる顔がわかったのか、蘭世は「どうしたの?」と尋ねた。

「…どうもしねえ」

俊はどうにかいつものポーカーフェイスに戻すと、ソファーに戻って

自分の冷めたコーヒーを飲む。

「お前、その制服もドライアー当てた方がいいんじゃねえか?」

「うーん…そうだね…あ、でもいい。家に帰ってからするし大丈夫」

制服を持ったままの蘭世はそういうとほほ笑んだ。

「…そっか…」

「…あの~」

「ん?」

「隣に…座っても…いい?」

「え”っ!」

ギクっとしたが、蘭世は先ほどから立ち尽くしたままで、よくよく考えたら

学校からずっと走りっぱなしの立ちっぱなしだったわけで…




「あ、あぁ…どうぞ」

そういって俊は少し横にずれて蘭世のスペースを確保する。

すると蘭世はエヘヘと笑ってコーヒーカップと制服をテーブルに置くと

俊の隣にちょこんと座った。

シンと沈黙する中で音楽だけが流れている。

何かどうでもいいことを話そうとするが、何も思い浮かばなくて心臓だけがうち響く。




「何か…」

「え?」

蘭世が話し出す声に反応して俊は蘭世を見る。

「何か信じられない…かな?」

そういって蘭世は恥ずかしそうにうつむく。

その姿に目をそらせない…。



「雨に打たれちゃって最悪~って思ったけど…なんか…真壁くん…

優しいな~って…///…エヘヘ、ありがとう」

蘭世はちょっと顔を赤らめながらほほ笑む。

その笑顔に心臓が鷲掴みにされたようにギュッと縮む。


「洗濯しているっていってたけど、この服、真壁くんの匂いがする気がするよ」

そういって蘭世は自分の体を愛おしそうに抱きしめる。

俊はまるで自分がそうされているような錯覚を覚えて…





…それは…お前…反則だろ!!!




ダ・・・メ・・・だ・・・・・・

俺はもうすっかりコイツの放つ魔法にはまってしまった・・・

せめてBGMをテレビにでもしておけば・・・もっと現実のままいられたかもしれないのに

運悪く?バラード・・・






気がつけば蘭世の頬に俊は手を差しのばしていた。

魔法にかかっているのならいっそもうそれでいい。

俺はもう・・・




ドクン・・・ドクン・・・

ヤバイくらいに鼓動が鳴り響く。



蘭世のその大きな瞳を見つめるとユラユラ揺れていて、

吸い込まれるように俊はゆっくりと蘭世の顔に近づけていった。


二人の瞳がゆっくり閉じていく。

そしてその瞬間ーーーーーーーーーーー・・・・・










ピンポーンとインターホンの透き通った音が二人の間を突き抜ける。

二人はお互いの鼻頭がついた状態で同時に目を見開く。



「ただいまーー!俊、ごめーん。遅くなっちゃって・・・あら?」

トタパタと廊下を歩く音が近づいてドアから華枝の顔がチラリとのぞいた。

蘭世はその瞬間にスタっと立ちあがり

「ここここ、こんにちわ、お邪魔してます」と頭を下げた。

「あら~江藤さんじゃない。こんにちわ」

「あ、あの!帰り道、すごい雨に当たっちゃって、

ま、真壁くんがそれじゃ帰れないだろうからって、ふ、服を貸してくださって・・・」

あたふたと答える蘭世の横で俊はソファーの腕置きに体を倒れこませて、

額を抑えながら大きな息で呼吸を整えている。



「あら、そうなの。へ~え、俊もいいとこあるじゃない?」

そういって華枝は何か含ませたような笑みで俊を見た。

「でも、それ俊の服でしょ?大きすぎるわよねぇ。私の服を貸してあげるわ」

「い、いえ、そんな」

「お、お袋がもう帰ってると思って連れてきたんだよ!そしたらいねえし、

俺の貸すしかねえだろ!」

まだ顔の赤みがとれない俊が怒鳴る。

「はいはい。ごめんなさいね。さあ江藤さん、こちらどうぞ☆」

そういって華枝は蘭世を奥の方に引っ張っていった。





+++++





蘭世は華枝のブラウスとスカートを借りて、華枝が送ってあげなさいなと俊に言うのも

丁重に止めて、お礼と共に帰って行った。

蘭世が出ていくと俊は思わず「はぁーーー」と大きく息を吐きだした。

安堵した気持ちと、どこか残念に思う気持ちと・・・

複雑に入り乱れた感情が心の中を交錯する。

あれは夢をみていたか、もしくは本当に魔法にかかっていただけなのか

現実に引き戻されて、妙なギャップに俊は困惑する。

そしてもし母親があのとき帰ってきていなかったら…と思ったら

俊はぶるっと身震いした。




……キス……



だけで終わらせることができたかどうかさえも…自信がない。

そして、蘭世がドアを出ていく瞬間にチラリと合わさったあの瞳が頭から離れない。

二人だけの秘密を共有し合ったことを確認するようなあの瞳に

俊は今もなお心を持って行かれたままだった。



「しゅーん?」

自分を呼ぶ華枝の声に俊はハッと我に返った。

「ごめんね?母さん、お邪魔しちゃったかしら?

華枝がニコニコしながらからかう。



「バ…んなんじゃねえよ!」

「フフ…だってまさか江藤さんがいるなんて思わないしー」

「だから!違うって!」

「でも、いいこと?ちゃんと責任取れるような行動しなさいよ?」

「あ?ああ…わかってる…っておい!違うって言ってんだろ!!!」

息子をからかう母と

そして母には知られたくない心の感情を必死で隠そうとする息子の小競り合いは

当人抜きでしばらくの間、続けられるのであった。



<END> 


<おまけあります>




+あとがき+

kauranの得意とする未遂ver.です(笑)
アニメのEDの裸マントに関するイベントに出品した作品でしたので
ちょっと妖艶な蘭世ちゃんを出したかったわけなんですが
一応中学生の設定なので子どもらしさも残しつつ。。。
おまけのほうにはガッツリ裸マント出してますよ☆





































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