ときめきLOVERS
ときめきトゥナイトの二次小説を置いています。
現在本サイトより移行作業中。
かくしごと 1
俊×蘭世 中学時代 江藤家の秘密の地下室のイベ出品作品です
転生直前に蘭世が俊の夢に入った時のお話。
というかこの作品では転生しないことになってますので
原作とはかけ離れております。ご注意を☆
昨日の夢に出てきたアイツは
いつになく儚げで
どことなく魅惑的で
この腕の中にいつまでもとどめておきたかった・・・・・。
+++++
「ぶぇっくしょい!!!」
体全体を使っての大きなくしゃみ。
鼻をズズズっとすすっていると、華枝は呆れた顔でティッシュBOXを俊に差し出した。
「なぁに?風邪でもひいたの?」
俊は黙ってそれを受け取るとズンと鼻をかんだ。
「窓開けて寝たみたいで・・・」
「やだ。この寒いのに?気をつけなさいよ?」
華枝が首をすくめながら朝食の支度に戻っていくのを
俊は複雑な思いで見送っていた。
(・・・閉めたはずなんだけど・・・)
そう思いながら俊は昨夜の夢のことを脳裏に思い出していた。
昨晩の夢・・・・。
そう、それはなんとも形容しがたい、初めてみる類の夢だった。
夢であるはずなのに夢でないような。
非現実的な内容なのに、
やけに鮮明で、やけに明瞭で、やけにリアルだった。
何気なくそっと自分の唇に触れてみる。
そう確かに夢のはずなのに、唇に残る感触・・。
そして腕と胸に残る温かさ。
顔を彼女の髪にうずめた時に鼻腔に広がった甘い香り。
全てが夢であったとわかっているはずなのに、
拭いきれない感覚が俊を戸惑わせていた。
昨晩の夢・・・・。
そう、ジムの夢を見た。
何の変哲もないよくある夢。
そこに江藤蘭世が登場する。
それもいつもと特に変わりはない。
普段からよくジムの夢を見て、そこに江藤蘭世が登場するのもよくあることだ。
蘭世がよく夢に出てくるなんて、本人には言ったことはないが
(大騒ぎするのは目に見えている)
自分の中ではそう珍しいことでもなかったのだ。
しかし、いつもの夢とはそこからが違った。
二人になりたいというアイツにドキリとしながらも
場面は宇宙空間に変わっていた。
今思えば、何で宇宙なんだと自分でもつっこみたくなるが、
それも夢らしいと言えば夢らしい。
しかし、そこから、まさかあんな展開になっていくなんて
思いもしなかったし、今まではそんな夢は見たことがなかったから
正直、動揺している。
彼女は妙なことを言い出した。
自分はモンスターだと。
しかも噛みついた相手に変身する吸血鬼だという。
夢の中で俊は笑い飛ばした。
いや、たとえ夢でなかったとしても笑い飛ばしているだろう。
しかし、その場面での蘭世はいつになく真剣でそして切実としていた。
そう・・・夢なのだから、彼女が何を言い出そうと、
たとえその中で何が起ころうとも不思議なことはない。
逆に夢とはそういうものでこそある。
そういえば、昨日、江藤家のパーティーでも
オヤジさんに吸血鬼や狼人間などを信じるかなんて聞かれたし、
そのことがずっと頭に残っていたせいで夢の中でもあんな話になったのかもしれない。
その相手が蘭世だった云々は関係なく・・・。
しかし、だとしてもだ。
何故あのまま笑い飛ばせなかったのか。
何故そこからあんな展開になってしまったのか。
・・・真壁くんが好きなの・・・
・・・いけないことなの?・・・
夢の中で泣きじゃくりながらそう訴えた蘭世の姿が
今でも鮮明に俊の脳裏に蘇る。
夢なのに、
現実に本人がそういったわけでもないのに、
あの場面を思い出すだけで俊の胸が軋む。
俊は表現できない複雑なモヤモヤしたこの拭いきれない気持ちを
持て余したまま、華枝が焼いてくれたパンを黙々と口に運んだ。
<つづく>
転生直前に蘭世が俊の夢に入った時のお話。
というかこの作品では転生しないことになってますので
原作とはかけ離れております。ご注意を☆
昨日の夢に出てきたアイツは
いつになく儚げで
どことなく魅惑的で
この腕の中にいつまでもとどめておきたかった・・・・・。
+++++
「ぶぇっくしょい!!!」
体全体を使っての大きなくしゃみ。
鼻をズズズっとすすっていると、華枝は呆れた顔でティッシュBOXを俊に差し出した。
「なぁに?風邪でもひいたの?」
俊は黙ってそれを受け取るとズンと鼻をかんだ。
「窓開けて寝たみたいで・・・」
「やだ。この寒いのに?気をつけなさいよ?」
華枝が首をすくめながら朝食の支度に戻っていくのを
俊は複雑な思いで見送っていた。
(・・・閉めたはずなんだけど・・・)
そう思いながら俊は昨夜の夢のことを脳裏に思い出していた。
昨晩の夢・・・・。
そう、それはなんとも形容しがたい、初めてみる類の夢だった。
夢であるはずなのに夢でないような。
非現実的な内容なのに、
やけに鮮明で、やけに明瞭で、やけにリアルだった。
何気なくそっと自分の唇に触れてみる。
そう確かに夢のはずなのに、唇に残る感触・・。
そして腕と胸に残る温かさ。
顔を彼女の髪にうずめた時に鼻腔に広がった甘い香り。
全てが夢であったとわかっているはずなのに、
拭いきれない感覚が俊を戸惑わせていた。
昨晩の夢・・・・。
そう、ジムの夢を見た。
何の変哲もないよくある夢。
そこに江藤蘭世が登場する。
それもいつもと特に変わりはない。
普段からよくジムの夢を見て、そこに江藤蘭世が登場するのもよくあることだ。
蘭世がよく夢に出てくるなんて、本人には言ったことはないが
(大騒ぎするのは目に見えている)
自分の中ではそう珍しいことでもなかったのだ。
しかし、いつもの夢とはそこからが違った。
二人になりたいというアイツにドキリとしながらも
場面は宇宙空間に変わっていた。
今思えば、何で宇宙なんだと自分でもつっこみたくなるが、
それも夢らしいと言えば夢らしい。
しかし、そこから、まさかあんな展開になっていくなんて
思いもしなかったし、今まではそんな夢は見たことがなかったから
正直、動揺している。
彼女は妙なことを言い出した。
自分はモンスターだと。
しかも噛みついた相手に変身する吸血鬼だという。
夢の中で俊は笑い飛ばした。
いや、たとえ夢でなかったとしても笑い飛ばしているだろう。
しかし、その場面での蘭世はいつになく真剣でそして切実としていた。
そう・・・夢なのだから、彼女が何を言い出そうと、
たとえその中で何が起ころうとも不思議なことはない。
逆に夢とはそういうものでこそある。
そういえば、昨日、江藤家のパーティーでも
オヤジさんに吸血鬼や狼人間などを信じるかなんて聞かれたし、
そのことがずっと頭に残っていたせいで夢の中でもあんな話になったのかもしれない。
その相手が蘭世だった云々は関係なく・・・。
しかし、だとしてもだ。
何故あのまま笑い飛ばせなかったのか。
何故そこからあんな展開になってしまったのか。
・・・真壁くんが好きなの・・・
・・・いけないことなの?・・・
夢の中で泣きじゃくりながらそう訴えた蘭世の姿が
今でも鮮明に俊の脳裏に蘇る。
夢なのに、
現実に本人がそういったわけでもないのに、
あの場面を思い出すだけで俊の胸が軋む。
俊は表現できない複雑なモヤモヤしたこの拭いきれない気持ちを
持て余したまま、華枝が焼いてくれたパンを黙々と口に運んだ。
<つづく>
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